2013年5月6日月曜日

点数に対する感性


2000年前後の麻雀ブームといえば、

麻雀マンガ「哲也-雀聖と呼ばれた男-」の連載や

インターネット麻雀が普及しつつある時代でした。

 

この時代、攻撃型の打ち方が主流であったと思っています。

マンガの演出の影響もありますが、

相手が見えない、打ちこんでも痛みを伴わないネット麻雀がその理由です。

 

 

その後、インターネット麻雀でも強い打ち手が現れるようになり、

彼らの一部はデータ分析や統計を駆使し研究結果を公表しました。

デジタル麻雀の時代です。

この時代は守備型のテイストが好まれたと思います。

 

もちろん、攻撃のテクニックも十分にレベル向上しましたが、

守備の有効性の高さをキチンとした数値で表したことで、

多くのプレーヤーが守りにシフトしていったのです。

 

 

現在、上級者思考でもっとも重要になっているのが、

「点数に対する感性」です。

 

各時代で流行した戦術にはそれぞれデメリットが存在します。

攻撃型では放銃点。

守備型ではノーテン罰符。

これらの失点を、

攻撃型は「取り返せばよい」、

守備型は「放銃よりもよい」などとして、

極端にいえば目をつむっていたのが実情なのです。

 

その失点リスクを限りなく抑えつつ、

各時代の有効な戦術から、いまでも十分に通用するエッセンスを取りだしたのが現代の麻雀です。

要はいいとこ取りです。

 

各時代に欠けていたものは「点数に対する感性」

 

例えば「オーラスはトップ差10000点差以内に迎える」という戦術は

現代では相当浸透しています。

説明すると、マンガンツモは収入が8000点であり、相手は2000点(子)を失っているわけです。

つまり、マンガンツモで特定の相手とトータル10000点差が縮まるのです。

オーラス一発勝負ではハネマンや倍満などは条件的に厳しいもの。

最高でマンガンツモが現実的であるという発想から生まれた戦術です。

 

各時代、この思考はまったくなかったわけではありませんが、

決して一般的ではありませんでした。

この戦術は比較的新しいものです。

 

当ブログではあまり具体的な戦術、

つまり一打一打のテクニックなどは紹介していません。

誤解を恐れずにいえば、麻雀の実力となんら関係がないからです。

 

ある手牌で、その時に何を切るかはどうでもいいのです。

そこに至る背景、すなわち自らのシステム作りが大切なのです。

 

しかしながら、麻雀の実力向上に有効なテクニックもあります。

それが「点数に対する感性」と、それに伴う戦術です。

今後は、少しづつ、これらについて書いていこうと思います。

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