これまで当ブログにて何度か述べていますが、
麻雀は人のマネをすれば強くなれます。
三色やイッツーなど
手役作りに定評のあるプロ
タイミングが絶妙であり、
流れをつかむ鳴きに長けた名人など。
麻雀という舞台は同じであっても、
個人によって能力を発揮できる分野はまちまちです。
ここで大切なのは、自分自身がどの能力に長けているか、
という点について考えることです。
人間は自分にないものを求めたがるものです。
しかしながら、磨くべき能力は自分の資質。
すでに自分が持っていて、成果を出せる能力を伸ばす努力をしたほうが、勝率が伸びるのです。
当たり前と思われるかもしれませんが、
実はこれが難しい。
これは私の経験則になりますが、中級者はメンゼン派が多い。
そして「鳴き」について、自分自身で課題としている例がよく見受けられます。
メンゼンの方が有利と思っているから鳴かないことが多いにも関わらず、
一方では鳴き麻雀に憧れをもつ。
この矛盾が勝率アップを知らず知らずのうちに阻んできたのです。
もちろん気持ちはわかります。
人間は憧れる生き物です。
自分自身がとても鳴かないような手でガンガン鳴いてさっと和了りをモノにする、
そして後で検証してみると他家が高く速い手であり、それを結果としてツブしている。
だれが見てもかっこいい局です。
しかしこれが落とし穴。
自分の強みでもないところに憧れをもち
興味を持っていかれそうになることが危険なのです。
それまで将棋一筋でスポーツをプレイしたことのない人が
サッカーの試合を見ていきなり始めるようなものです。
基礎からはじめるならまだしも
シュートやテクニックから入ろうとする。
経験者以外はあくまでエンタテイメントとしてとらえるべきです。
麻雀における中級者にも同じことが言えます。
鳴きにはトレーニングが欠かせません。
当然基礎もあります。
いきなり華麗なテクニックを表面だけなぞったとしても
絶対に結果には反映されません。
むしろ逆効果です。
今回は鳴きを例としましたが、麻雀における全ての技術に同様のことがいえます。
誤解のないように今一度述べますが、
私はプロなどのマネをすることは大いに賛成です。
彼らから学ぶ点は多い。
しかし、技術の背景や基礎を知らずに表面だけなぞるのは危険であり、
自分自身に合っていないテクニックは使うべきではないということをいいたいのです。
今一度、自分自身の磨くべき技能について考えてみましょう。